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第69回 ストーマサイズ計測のタイミング

2023/10/11

金木犀の甘い香りが街に漂う季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。第69回コンバテックme+™クラブ通信では、『ストーマサイズ計測のタイミング』についてお伝えします。

ストーマサイズを理解しておくことは、自分に適したストーマ装具を選択する上で非常に重要です。ストーマ装具は、ストーマ粘膜を傷つけないために、一般的(モルダブル製品を除く)には1-2mm1大きな孔のサイズを選ぶ必要があります。ご自身のストーマにあったストーマ装具を選択するには、ストーマサイズを把握する必要がありますが、ストーマサイズは、手術後は浮腫があり大きくなります。腫れていたストーマは、手術後3-4週間で安定した大きさになり、その後6か月くらいまでは極めてわずかずつ小さくなっていく2)と言われています。
 会員の皆様のストーマ手術後の経過年数は様々だと思いますが、手術後半年以上経過している方でも、体重の増減によって体型が変化するとストーマサイズも変化します。最近、漏れる回数が増えてきたなと感じる時は、ストーマサイズを再計測するタイミングです。

 また、加齢により腹部の形状は変化します。若い頃と体重はそんなに変わっていないのに、衣服のウエストがきついというご経験はないでしょうか。ストーマ手術後の経過年数が長い方で、漏れのトラブルが増えてきたという方も、ストーマサイズを再計測するタイミングとも言えるでしょう。 
 ストーマサイズは、縦×横×高さ(mm)を計測します。『ストーマの高さ』は、皮膚から排泄口までの高さを測定します。1また、ストーマの高さは、最も高い時ではなく、最も低い時を測定します。ストーマ粘膜が最も低くなるのは、仰向けになっているときです。ストーマ脱出がある方は、ストーマ粘膜が一番長くなっている時と、仰向けになってストーマ粘膜が還納された際(一番短くなっている時)のストーマの高さの両方を計測されることをお薦めします。
 
 装具を選択する上で、ストーマの高さが10mm以上を「突出」3)、9mm以下を「非突出」3)と判定しています。ストーマが突出している方は平面型装具、非突出の方は凸面型装具を選択するということが基本となります。装具選択は、ストーマサイズに合わせる必要があります。正しくストーマサイズを計測し、ストーマサイズに合った装具選択をしたいものですね。

現在、装具の漏れや排泄物の潜り込みにより皮膚トラブルを経験している方がいらっしゃいましたら、お悩み相談をご利用ください。弊社の皮膚・排泄ケア認定看護師が、皆様のお悩み解決の糸口をご提案します。
お悩み相談- ConvaTec-club.jp

参考文献
1)大村裕子.”ストーマ管理とストーマ装具”. ストーマ装具選択ガイドブック.大村裕子,穴澤貞夫編著.東京,金原出版,2012,p.1-6.
2)高橋美枝子.“ストーマケア”.ストーマケア-基礎と実際.ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.東京,金原出版,2003,p207-213.
3)山田陽子.”ストーマ管理条件のアセスメントツール”. ストーマ装具選択ガイドブック.大村裕子,穴澤貞夫編著.東京,金原出版,2012,p.39-44.

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