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第70回 ストーマ装具交換時の洗浄

2023/10/30

秋も一段と深まり、寒さが身にしみる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。第70回コンバテックme+™クラブ通信では、『ストーマ装具交換時の洗浄』についてお伝えします。

ストーマ周囲の皮膚は、排泄物の付着、装具の装着や剥離の刺激、装具装着部による皮膚表面の閉鎖環境などにより、皮膚障害を起こしやすい要因が多くあります。ストーマ周囲皮膚を健康に保つためには、皮膚障害発生のリスクを軽減し、予防するためのスキンケアが重要です。予防的スキンケアとは、皮膚を洗浄し、清潔を保つこと、皮膚の保湿を行うこと、皮膚のバリア機能を維持し保護することである 1)と言われています。


スキンケアの原則は、皮膚の清潔を保つことです。すなわち石鹸を用いて皮膚の垢、皮脂、汚れを十分に落とし、清潔に保ち、本来の皮膚の健康的な機能を発揮させることです。皮膚を洗浄しすぎると、皮脂を取り過ぎることとなり、その結果、皮膚は乾燥し、皮膚のバリア機能が低下し、かゆみや肌荒れがひき起ります。皮膚を洗浄する際は、皮膚表面をこすらず、摩擦によって皮脂を削り取らないように、優しく洗う必要があります。皮膚の摩擦を避けるためには、十分に泡立て、厚みのあるクッションのような泡で汚れを包み込むようにして洗浄します。洗浄剤は『弱酸性』と表示されているものを選ぶと良いでしょう。

 

消化管ストーマの場合は、先にストーマから離れた皮膚を洗浄し、最後にストーマに近い皮膚を洗浄します。尿路ストーマの場合は、先にストーマに近い皮膚から洗浄し、最後にストーマから離れた皮膚を洗浄します。2

※消化管ストーマの場合

※尿路ストーマの場合

ストーマ周囲の皮膚をきれいにできるのは装具交換の時しかありません。スキンケアの原則である『洗浄』について、日ごろのスキンケアが自己流になっていないか確認してみてはいかがでしょうか。

現在、装具の漏れや排泄物の潜り込みにより皮膚トラブルを経験している方がいらっしゃいましたら、お悩み相談をご利用ください。弊社の皮膚・排泄ケア認定看護師が、皆様のお悩み解決の糸口をご提案します。
お悩み相談- ConvaTec-club.jp

参考文献
1)積美保子.“皮膚の解剖生理とスキンケア”.ストーマケア-基礎と実際(第3版).ストーマリハビリテーション講習会実行委員会編.東京,金原出版,2016,p30-31.
2)オストメイトガイドブック(AP7.2021.OC190; 2021.07(10)NA)より抜粋(000318)

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